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北恵那鉄道は大正11(1922)年設立・大正13(1924)年に岐阜県下中津町~下付知間22.1Kmを開通、木材・石材の輸送と旅客輸送で営業していた中小私鉄です。他廃止私鉄の例に漏れず、道路の拡幅・モーターリゼイションにより時間帯別に順次バス化され、昭和53(1978)年9月に廃止となりました。保存車両は現在は1両もありませんが、元瀬戸電の同型車が瀬戸市で保存されています。モデルの560形は、旧瀬戸電気鉄道で新製された日本車両製14m級両運転台車で、当初はホ103形と称した大正末から昭和初期に造られた路面併用型の電車です。瀬戸電鉄で10両使用され、後に名鉄に合併されてモ560形となり、561~570全車共戦後の昭和30年代終わりまで使用、北恵那鉄道には昭和39(1964)年に先ずモ561~564の4両、遅れて昭和48(1973)年にモ565が転入、計5両が末期の北恵那鉄道を支えました。この5両は基本的な車体レイアウトは同じですが、細部は個々に異なります。ク80形は同じく旧名鉄車で、モ560より先に北恵那に入っています。この車両は旧三河鉄道のガソリンカーが出自で、昭和11(1936)年日本車両製。戦後の昭和28(1953)年に電車用制御車に改造されク2290形となりました。北恵那には昭和38(1963)年に転属しています。ク80形は81と82の2両が揃って北恵那に入りましたが、車体形状は旧気動車時代のままで運転台は下付知方のみ、後年81は中津町側に貫通扉を設けましたが、82は非貫通のままでした。末期は運転台は使用されず、常にモ560に牽引される使われ方をしていました。
このモデルはHOサイズです。基本的にはモ564をプロトとしています。
車体は、ケント紙・アート紙・桧材・プラ材利用の完全自作です。窓は二段の箇所は段付き、ドアはこの当時の木造2段・中桟縦1本としています。屋根は木製・バルサ材板削り出し硬板処理、床板はボード紙貼り合わせ・桧角材組・鉛板を使用しています。台車はヤマ模型のブリル77E側板使用。センター等は他材料です。,パンタはイモン製TDKーCの1本シュー黒色で、エンドウの碍子・エコーモデルのパンタ台を介して取り付けています。スポークの10.5mmをはめています。床下機器はベースはエコーモデルの私鉄旧型用で、釣合溜・エアタンク等一部変更しています。車端の連結器は形態重視でアメリカ製のダミー自連、電気連結栓・解放テコ・エアホースを取り付けています。(北恵那の電気連結栓は黄・青・赤、エアホースは白・緑・赤と塗り分けられていて、非常にカラフルです)屋根のベンチレターはイモン製の片側半ガーランド通風器です。HL(前灯)はエコー製100W前照灯・ML(標識灯)も同じです。HL・ML共に上下向き個別点灯できるようにしており、床下からの1.5v供給としています。また、MLは上り(中津町側)は白・赤・青、下り(下付知側)は白・赤に切替できるようにしています。(青レンズは561下り側、563・564で両側にあるのを確認しています。ペンキで目隠しされたものもありました。もちろん北恵那鉄道では規定上使用されていませんがなぜか点灯しているのを見かけたことがありますので作ってみました。旧名鉄瀬戸線での急行・準急運転の際には使用されていたようです)動力は、いさみや製吊り掛け駆動方式の台車内1モーター内蔵・1両両側モーターとしています。(モーターは相互に連結しています)集電性能を上げるため、絶縁側車輪からもコンタクトで集電していますので、片側4か所・全車輪集電となっています。塗装は、昭和40~53年頃の上半山吹色・下半緑です。屋根はやや暗い焦茶色です。床下は全て黒色です。レタリングは名鉄文字使用です。ウェザリングは雨だれを含めてかなり強く表現してあります。
重ねまして、この車両は完全自作のHO車両になります。モ564は下り(下付知側)運転台中央窓は晩年は1枚ものになっていましたが、このモデルでは2段窓のままにしています。全体として、寸法の齟齬、部品の齟齬・欠落・他部品の流用、取付位置の誤差、塗装のムラ・カケ・ダマ等、標識灯の取扱不能、過度なウェザリングと思える場合があります。市販品と同等の物・完全なものをお求めの方また、神経質な方のご入札は何卒ご遠慮お願いいたします。詳細は写真をご覧くださいませ。NCNRにてお願いいたします。